BOOK

2017 / 12 / 18  17:00

オヤジ達よバーへ行こう番外編

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オヤジのような女たち その1

 

 

「私さぁ CA時代にね 時間ギリギリで急いでてさぁ 走って走って機内に入ったら 団体さんから "おおォーーっ"って 歓声があがったの。なにかな?って思ってたら老夫婦のお客様がね 耳元でね "背中ジッパー全開ですよ"って 教えてくれたの。しかも私ね、寒い地方の生まれだからパンストの中にシャツも何もかも突っ込んででるの。先輩にジッパー上げてもらいながら、"死にたい"って言ったの恥ずかしすぎて」

タバコ片手に自虐ネタを話すその女性は今は立派な女社長。

 

「はぁーーぁ  疲れた。私も早く飼い主みつけようっと」

飼い主ってアンタ、猫まっしぐらみたいなエサでは満足しないくせに

もし、飼い主になるって手をあげようと思っているそこそこのオヤジ達がいたら一言。

たかくつきまっせ多分。

 

 

その1の オヤジ女 の飲み物は?

決して ナッツ・リターン のように高飛車な女性ではありません。

ブランデーグラス片手に ペルシャ猫を撫でてません。

彼女の好みは「タリスカー」 

スカイ島のキリッとしたシングルモルト。

彼女そのものおとなの雰囲気です。

ギャル以上の女性達

ぜひ一度お試しください。

 

   

つづく

 

 

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2017 / 11 / 06  18:14

オヤジ達よバーへ行こう8

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オヤジGの場合   意味分かるようで分からん

 

 プルル・・・

「久し振りー」

「あ、どうもお久しぶりです」

「マスターとこ行く途中なんだけどさぁ 道迷っちゃったんだよ。今、東急ハンズの前なんだけど・・」

毎回迷子になる。

もう、古い付き合いだというのに。

神戸には年に十回くらいしか来ないし、まあ仕方ないか。

でも、こんな簡単な大通り沿いの場所。忘れすぎ、毎回。

 

 世界に店舗を持つ生活雑貨屋の社長。

そのオヤジは、いつもスタッフや若手を連れて来店。

スコッチの特上物の前にダンディーな姿で座る。

御歳 五十九か六十とお聞きしている。

その彼に同席の若者が必ず質問する一説がある。

 

「社長の若さの秘訣は何なんですかぁ?」と。

同席の若者が、男だろうが女だろうが 社長の答えはいつも同じ

 

「秘訣ねえ・・うーん そうだねー 週一回のセックスと、週一回のマスターベーションかな・・。ほら、これが今の僕のオナペット」

 

社長のスマホに入っている写真を見せてもらった。

そのときに 初めて「壇蜜」とやらを知ることになる。

 

「人間の三大欲は 食欲、性欲、睡眠欲だろ?なくなったら終わりだよ・・」 

だって。

 

 彼はサーフィン、トライアスロン等など・・ 多趣味で「ソロモン流」とかいうテレビ番組でも取り上げられた。

ホノルルマラソン走ったり。

 彼とは以前、パンストのセンターがずれてたら腹たつという話で友達としての距離が近づいた。

最近「パンツとパンストのあいだが開いている股間はとても嫌だね」と。

彼の突然の意見は、意味わからんようで、なんとなく分かる。

 

  

オヤジGの飲み物は?

彼の好物 特上のウィスキー 「グレン・ドロナック1993

オロロソシェリー バット」  ウィスキーライブ出品作品

 

 

このウィスキーも ひとくちでは 語りきれない。 

 

つづく

 

 

 

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2017 / 11 / 06  11:25

オヤジ達よバーへ行こう7

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オヤジFの場合 大御所で居てください

 

 そのオヤジは、スコッチウィスキーの蒸留所スタッフ三人と一緒に 来店された。 

スタッフ三人、もちろんスコットランド人。あとオヤジの会社の若手三人とオヤジ。計七人。

以前にその「トマーチン蒸留所」のプラントを受けたという話を聞いたことを思い出した。

「何かご説明いたしましょうか?」  

 

「いやいや うちの若い者がやるから いいよ」

「あ、はい」

オヤジは満面の笑顔。

 

その先の光景といえば、オヤジを真ん中に据えて、周りをSPが固めているように、その若者たちの英語の流暢なこと・・ほんま・・もう・・ベラベラ。

俺の「オールウェイズ・トーキング・アメージングイングリッシュ」

だったら 大恥 間違いなしやったわ・・・

しかもオヤジまで ベラベラ 

 「凄いな このオヤジ  タダ者ではないな・・ 」

 

数年後 オヤジは 定年を迎えた。

でも会社は離してくれないそうな。

 

「いやあ、もう頑張ったからね。きっぱり辞めたいんだけどね」

体もしんどいからと言う顔は笑顔また笑顔。

 

「けっこう今を楽しんでるやんか オヤジ」

今では年に数回しか神戸にいらっしゃらないオヤジ。

友人達とのワイン会に顔を出し、試飲会などの宴の後には必ず顔を出してくれる。

「オヤジ もう知らないお酒なんてないでしょ?」

「何言ってるんだよマスター。世界には三十万種類のワインがあるらしいよ。一日一本 十年、二十年・・たかだかしれてるよ」

まあ、計算としては 分かる気もしますが・・一日一本って・・

 

私は、オヤジにコニャックのシングルモルトと称される「ポール・ジロー」を教えてあげた。

「旨いねぇこれ!」 

三十五年ものの「ト・レラール」である。

お高い値段に属するのに、後から聞いた話ではオヤジ、箱買いしたらしい・・・・また・・

「演歌の大御所みたいに、大人買いして」

何やってもダイナミックで楽しそうやな  オヤジ。

 

 

オヤジFの飲み物は?

大御所の飲み物は 文中で出てきているものが主でワインはさまざまなんで。

一度持って来てくださったイタリアトスカーナ地方の赤「ルーチェ」

何も言うことはない旨かった。

 

 

  

つづく

 

 

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2016 / 10 / 08  11:05

オヤジ達よバーへ行こう6

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オヤジEの場合 時々心配になる 

 

 二週間に一度くらいのペースで来店されていた、そのオヤジは爺さんと呼ぶくらいの御歳だったのだが、とある年の九月くらいからピタッと、いらっしゃらなくなった。 

そして四か月ほど経った頃、時のうちの女バーテンダーが 

「Eさん どないしてはるんやろ?」  

「うーん・・・ あの御歳やからなあ・・・」

 そのオヤジは ほろ酔いで帰られる時に いつも女バーテンダーに

「愛してるよ 九番目やけど」

とか声をかけて、手を振って帰っていく。 

また、その二週間後

「愛してるよ 五番目やけど」

と、手を振って、女バーテンダーはこっそり言った 

 

「あいだの四人 死んだんやろか?」 

「こらっ!」

 

 で、話を元に戻そう。

ピタッといらっしゃらなくなって四か月。

年始をまたいで二か月。 

そのオヤジは杖をついて来店された。

「どないしはったんですか!? 大丈夫ですか?」

「いやあ ダンスの練習で滑って 脚折ってなぁ」

そのオヤジジイは ソシアルダンスのレッスンの帰りに来店してらしたのだ。

この御歳でなんと洒落たご趣味を・・・

 

「でな リハビリで早よう元気にならにゃあ あかんねんけどな、リハビリの姉ちゃん可愛い娘でな、元気になったらこの娘とも、サラバやしな」

 

分かるでェこの クソジ・・・・

その日もまた

「あ い し て る よ」

と、去って行った。

何番目になったんやろ?

 

 

オヤジEの飲み物は?

まず、御歳を考えて一緒に声を出してみてください

「マ テ ニ」

はい。これは間違いなくマティーニですね。 

で、仕上げにはいつも「タンゴ」を注文なさいます。

さすが、ダンスになぞらえて

すてきですね。

 

 

つづく

 

 

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2016 / 09 / 16  19:33

オヤジ達よバーへ行こう5

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オヤジDの場合 まあまあ同じ考えやん

 

 某関西の歴史ある会社の社長さんで、とても人当たりがよくて、年下の私にでもとてもフレンドリーに接してくれる。

だから「社長」と呼ばずにオヤジ。

 

 彼の祖父が創始者のソース会社は、関西初のソース屋さん。

ある年、創始者の名前が冠されたこれまた旨いソースが発売された。

「これ旨いで! 一本持ってきたで! マスター!プレゼントや!」

 

私は戴いた

「何にかけましょ?」

「そんなもん何でもええやないか!牡蠣にでも ヘレカツでも・・・」

で、後日焼きそば作って贅沢にかけて食ったった。 

「旨い!」

 

 しばらくカウンターに置いておき、こんな高級らしい・・とか、こんな歴史があるらしい・・とか話を膨らませていた。

数日後、その社長、オヤジ来店。

「あ、この前いただいた、確か・・・敬七朗ソース・・でしたよね?焼きそば作って食いました。旨かったです」

「!? 焼きそば作ったぁ?・・! 何すんねん!!まあ、それもありかもな」

 

数年後…某コンビニとのコラボで

"敬七朗ソースで作った焼きそば"

と、コンビニ店舗に並ぶ。

旨いからよく売れたそうな。

オヤジ、まあまあ同じこと考えてるやん!

 

 それでね。オヤジ、あの店・・ は、惜しかったなぁ。

オヤジは仲間の集合場所。俺は、大人の遊びの殿堂。

熟年以上老人未満が、昼間から酒を煽ってワイワイやってる。

片隅で古―いピンボールがガチャガチャ…ビリヤードがカーン!

奥の隅では、手積みの麻雀がジャラジャラ。

でも、世界の酒が揃っている。

 

な、オヤジ・・・・

まあまあ同じ夢やったやろ

 

まあまあ・・・。

  

 

オヤジDの飲み物は?

これまた オヤジの名前を取った「カクテルY」が存在するダーク・ラムに少々のグレープフルーツ、レモンETC。

ラムの選定と混ぜ合わせる物の具合で、とにかくバランス良く、最近オヤジはロックヒルファームというバーボンもよく飲む。

キャップ部分に馬の飾りのついたブラントンの上級品。

何故かオヤジ達は バーボンがヒットする。

ダークラムの歴史を遡って行くと、少し悲しい労働者との関係も目にすることになる。

労働者、男臭さ、懐かしさ・・・         

オヤジには付き物やな

 

 

つづく

 

 

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